温水式床暖房パネルTYD12型施工据付工事説明書
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温水式床暖房パネルTYD12型施工据付工事説明書
この度はTYD温水式床暖房パネルを御使用いただきましてありがとうございます。
取り扱いおよび施工について、以下の事をよくお読みになりご理解いただきます様お願い申し上げます。
警告!
■製品の取り扱いについて!
TYD温水式床暖房パネルを取り扱う際に、パネルエッジ部分で怪我をする恐れがありますので、手袋などの保護具を必ずご使用下さい。
商品の特性および取扱施工上の注意事項
◎温水パイプ架橋ポリエチレンパイプについて
- 温水パイプは架橋ポリエチレンパイプ7Aを御使用下さい。
- 架橋ポリエチレンパイプは、折り曲げたものを使用しないで下さい。
- パネルおよびパイプ施工後は直ぐに圧力をかけて床材等の仕上を施工するか、合板ベニア等で養生しパネルを保護をして下さい。
- 架橋ポリエチレンパイプは酸素透過性です。
- 開放式熱原機などをパネル位置より低く設置すると、 不凍液などが熱源機内部で溢れる事があります。
- 気密圧力は床材等の仕上げ施工が終わるまで実施し、随時圧力を確認して下さい
- 架橋ポリエチレンパイプに直射日光を当てないで下さい。劣化の原因になります。
◎TYD温水式床暖房パネルについて
- TYD温水式床暖房パネルを取り扱う際は、手袋などの保護具を御使用下さい。
- 架橋ポリエチレンパイプの半径曲げ径は、75㎜以下の物を御使用下さい。
- 酸素不透過パイプなど、7A規格でも使用できない物がありますのでご注意下さい
- 施工時は必ずパネル小根太部分にウレタンボンドを付けて固定して下さい。
- パネルの上に直接脚立などを立てかけないで下さい。変形する恐れがあります。
1.床暖房パネル設置場所の墨だし
設置場所寸法測定作業 |
床暖房パネルの設置場所を、あらかじめ設計した図面に従い測定します。 |
設置場所墨だし作業 |
根太の芯にパネル芯を合わせるための縦墨を出します。
必ず303ミリ(1尺)の幅で縦墨を出してください。 同時にパネル外周の墨も出してください。 |
配置参考図 |
在来工法の場合、左図のような配置になるように墨出しをします。 |
2.床下先行配管工事
床下貫通部分の穴あけ作業 |
床下から立ち上がる温水配管の貫通部分に穴を開けます。
写真のように斜めに貫通させることで、配管を通しやすくします。 穴径はサヤ管の配管径に合わせて開けるか、 |
サヤ管の立ち上げ
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温水熱源機器まで、床下にあらかじめ通しておいた 架橋ポリエチレンを通し、サヤ管を立ち上げます。初めのうちは15センチ程度出しておき、 貫通部分をシリコン等で動かないように固定します。 |
床下から配管が立ち上がる状態※白矢印箇所をサドルで固定 |
温水配管を通す時にサヤ管が抜け落ちる場合がありますので、 床下では貫通させたサヤ管が抜け落ちないよう、 大引などに固定しておくことをお勧めします。 |
床下配管の状態(新築写真) |
新築の場合は床下地を施工する前に 先行配管の工事を行っておくと、後の作業が容易になります。 |
屋外のサヤ管貫通部分
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機器を取り付ける前の状態です。
配管本数に合わせて、穴の大きさを変えて下さい。 貫通した場所に後程、ヘッダー・熱源などが設置されます。 |
サヤ管の保温 |
サヤ管を保温することにより、床下に放熱する熱を防ぎ、省エネ性を高めます。 |
3.床暖房パネルの施工
パネル裏面小根太接着剤散布 |
写真のようにパネル小根太部分に、根太ボンドを散布します。
接着剤は中心の小根太部分にのみ付けて下さい。 両脇の断熱部分には散布しないで下さい。 |
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仮パイプでの固定
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パネルのビス止め
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パネルに記載されている赤丸の部分にビスを打ちます。
パネルの赤丸部分にはあらかじめビス打ち用の穴が開けてあります。 電動インパクトドライバーで施工して下さい。 パネルの継ぎ目は、2ミリ程度開けて下さい。 継ぎ目に隙間が無いと、加温時に床鳴りがすることがあります。 |
4.温水配管の施工準備
パネル溝内の清掃 |
温水パイプをパネルに施工する前に溝の中を必ず清掃して異物を除去して下さい。
金属片などがあると穴開きの原因になります。 材木片などが有るとパイプが浮き上がり、仕上まで浮いてしまう恐れがあります。 |
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サヤ管の飛び出し部分を切断 |
温水パイプをサヤ管に挿入する前に、飛び出しているサヤ管を床面の部分で切り落としてください。
パイプ挿入後にサヤ管を切落すのは、パイプに傷を付ける恐れがあるので、必ず初めに切断して下さい。 |
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温水配管の挿入 |
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床下配管長さの記録 |
右写真のように、片側の配管長さを記載して下さい。
帰り管は、挿入する前に記載された長さで切断し、右側のサヤ管に挿入します。 |
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折り曲げパイプの使用禁止
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注意
右写真のように折り曲げたパイプは、絶対に使用しないで下さい。 折り曲げた所は変形、変色し温水の流れが悪くなるだけでなく、将来亀裂が生じる恐れがあります。 |
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架橋ポリエチレンパイプのドラム
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パイプを施工する際、写真のような回転式ドラムがあると作業が容易に行えます。 |
5.温水配管(架橋ポリエチレン7A)パネルへの施工
並べ終えたパネルに合わせてパイプを施工
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床暖房パネルの溝に合わせて、パイプを流して行きます。 |
直線部分のパイプ施工
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直線パネル部分にパイプをはめる時は、軽く押し込むようにはめて下さい。
パネルにパイプを流す時は、必ず手袋などの保護具を着用して作業して下さい。 |
コーナーパネル部分のパイプ施工 |
コーナパネル・分岐パネル・Uターンパネル部分にパイプをはめ込む際は、 パイプを折り曲げないように注意して施工して下さい。カーブ部分の溝にパイプをはめる時は、指で押込むように入れて行きます。 |
6.放熱アルミテープの貼り付け
放熱アルミテープ施工
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パネルにパイプの施工が終わったら、直ぐにパイプの上に放熱テープを貼り付けます。 放熱テープは、アルミ製をご使用下さい。 推奨するサイズは、50ミリ幅をお勧めします。 放熱テープを施工しないと、仕上面の温度ムラが多くなり、温度の立上り時間も長くなります。 |
スタートパネル取付(取付前) |
アルミテープ施工と同時に、スタートパネルを取り付けます。
スタートパネルは、パイプ施工後に行います。 |
スタートパネル取付(取付後) |
スタートパネルは、中心2か所と両脇2か所にビス打ち穴が開いています。
スタートパネルのビスは、6か所に取り付けて下さい。 |
釘打ち防止のマーキング
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小根太をパイプが横切る部分は、必ず目立つ色でマーキングをして下さい。 |
釘打ち防止(マーキングテープ施工) |
パネルの敷設が小さく、コーナー部分などが多い場合は、 色付きのアルミテープなどで施工すると、 部分的にマーキングをする必要が無く、施工が容易になります。釘打ち防止マーキングは必ず行って下さい。 |
7.気密試験
配管の圧力試験 |
床暖房工事が完了したら必ず配管に圧力を封入し、漏れ試験を開始して下さい。
漏れ試験は仕上げ材施工まで確実にかけておき、 工事中は随時圧力が下がらないかを確認しながら作業を行って下さい。 |
配管系統が多い場合の試験方法 |
床暖房面積が広い場合や複数の部屋を施工した場合、系統別に気密試験を行うと、 万一穴を開けた場合にどこで開けたかが分かりやすくなります。配管本数が多い場合は、気密試験も複数で行うことをお勧めします。気密試験の圧力は0.3MP~0.4MP程度で、圧縮空気か不凍液で行って下さい。 |
8.フローリング仕上工事
パネルに根太ボンドを散布する |
パネル中心の小根太の部分に接着剤を散布し、フローリング等を施工します。
接着剤は床暖房用などのウレタン系根太ボンドをご利用下さい。 接着剤は必ずパネル中心の小根太部分にのみ、散布して下さい。 小根太以外の場所に散布すると、床鳴りの原因になります。 |
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フローリングの打ち付け |
フロアーの押えは、フロアータッカー等をご使用下さい。
通常のフローリング施工同様の釘打ちですが、 |
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小根太の中心に釘を打つ
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9.温水機器の設置
配管の漏れが無いか確認する
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室内の工事が終わり、配管の穴開けが無い事を確認したら、 圧力計を取外し機器を設置します。 |
ヘッダーボックスを取り付ける
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温水機器の取扱書に従い配管をヘッダーボックスに通します。 |
配管長さを調整し接続
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接続する際、部屋系統、往還を間違えないように接続して下さい。 |
10.機器の設置と試運転
熱源機器との接続
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熱源機器とヘッダーを接続します。
ガス器具などの場合は、ヘッダー組込熱源機などもあります。 使用する熱源機種の取扱説明書に従い、接続して下さい。 |
不凍液を補充する |
不凍液は機器メーカー指定の不凍液をご使用下さい。
濃度は場所により異なります。 その地域に合った濃度(メーカー指定濃度)でご使用下さい。 |
試運転調整・引き渡し |
温水機器の作動を確認後、各部屋の暖房が正常に作動しているか、 不凍液の減り具合が無いかなど、細部を確認してから、お引渡し下さい。試運転期間中は、配管内部にエアーが残っている事が多く、 その場合不凍液水面が低下しますしばらく運転してから再確認を行って下さい。 |